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Dirac Live ®

Dirac Live® とは

リスニングルームの音響測定とルーム補正フィルターの生成をワンパッケージにしたソフトウェアです。
Dirac Live®を使うことで、ご自分のリスニングルームの音響特性を考慮した、世界で一つだけのカスタムなオーディオシステムを手に入れることができます。

Dirac Live®は、miniDSP社のパートナーであるスウェーデンのDirac Research社が開発しました。
miniDSPには、Dirac Live®を標準搭載した製品(DDRC-24、SHDシリーズ)と、オプション搭載可能な製品(Flexシリーズ、2x4HD)があります。また、Dirac Live®を使用する上で必ず必要となる音響測定マイクは、miniDSP社のUMIK-1/2がDirac Live®指定のデフォルトマイクロフォンとなっています。

使い方は簡単です。Dirac Live®ソフトウェアを立ち上げ、ガイダンスに従って音響測定からターゲットカーブの設定へと進むと、最後に補正フィルターが自動的に作られます。その後、miniDSP本体に補正フィルターをエクスポートして完了です。
※Dirac Live®は、Version 3になって日本語にも対応しており、大変使いやすくなっています。

それでは、Dirac Live®で素晴らしいルーム補正効果を手に入れる方法を、順を追ってご紹介しましょう。

1. Dirac Live®ソフトウェアのインストール

Dirac Research社のサイトから「Dirac Live for windows and macOS」をダウンロードします。
お使いのパソコン(WindowsあるいはmacOS)に適したインストーラーソフトをダウンロードし、解凍後ダブルクリックしてインストールは完了です。
※同ページに載っている「Dirac Live Room Correction Suite」ではありませんので、ご注意ください。

2. 接続

miniDSP本体と、UMIK1あるいはUMIK2を、それぞれUSBでパソコンに接続します。
miniDSPプラグインソフト(Device Console)を立ち上げ、Start CalibrationボタンをクリックするとDirac Live®ソフトウェアが起動します。Dirac Live®が搭載されたminiDSP本体が検知されると、以下のような画面が表示されます(DDRC-24の例)。

miniDSP本体を選択すると、次にマイク選択の画面が現れますので、USB接続しているUMIK-1あるいは2を選びます。
その後、測定時の再生音量の調整画面に移り、ピンクノイズを再生してスピーカー音量とマイクゲインを適正なレベルに調整します(詳細は割愛)。

3. リスニングポジションの選択

最適補正をしたいリスニングポジションの広さを、3通りの中から決めます。広さにしたがって、測定ポイントが9~17ヶ所と増加します。
以下は、最も狭いリスニングポジションの選択例です。

4. 測定

測定は、画面の指示に従ってUMIKをその場所に移動させて行います。最も狭いリスニングポジションの場合は、9ヶ所で測定します。
測定信号は、スイープサイン波です。1ヶ所ごとに、測定が完了するとすぐ周波数応答グラフが表示されます。

5. ターゲットカーブデザイン

全ての測定が完了すると、測定結果の周波数応答が表示されます。また、補正ターゲットカーブも重ねて表示されます。
デフォルトでは、高域に行くにしたがってやや減衰するフラットカーブが自動的にターゲットカーブとして設定されています。
グラフ上のアンカーポイント(○印)をマウスで移動して、自分好みのカーブが簡単に作れます。

6. 補正フィルターの生成と補正後特性の表示

ターゲットカーブを作ると、Dirac Live®はすぐに補正フィルターの計算を開始します。そして、補正フィルターの計算が終了した時点で、補正後の周波数特性が表示されます。計算時間はあっという間です。
デフォルトでは、補正帯域はスピーカー再生帯域全体としていますが、ターゲット帯域に制限することも可能です。

補正前(上)と補正後(下)の、インパルス応答の比較もできます。

7. 補正フィルターのminiDSP本体へのエクスポート

miniDSP本体には、内部に4つのフィルタースロットを持っており、そこにDirac Live® 補正フィルターを搭載します。
フィルター名称の編集をした後、各スロットにエクスポートします。これでDirac Live®は完了です。

8. その後のminiDSP本体の操作方法

Dirac Live®補正フィルターがminiDSP本体にエクスポートされれば、Dirac Live®の設定は終了です。その後は、各製品の操作パネル、製品に同梱されているminiDSP IRリモコン、プラグインソフト(Device Console)で操作を行います。
以下リモコンで操作できる機能です。

  • マスターボリューム
  • マスターミュート
  • ソース選択
  • Dirac LIVE® 補正フィルターのオンオフ
  • フィルターセットの選択